アニメ映画「ゴジラ 星を喰う者」を見ました。三部作の完結編になります。最初は「アニメのゴジラなんて!」と思っていましたが、怪獣映画の概念を超えた、CG時代ならではの新解釈を含めた作品でしたね。台風や噴火や地震と言った荒ぶる地球のパワーを象徴したゴジラ。その自然の力を恐れながらも共存を望む古代原住民の祈りの心を象徴したモスラ。原住民とは逆にハイテクの力で自然に抗おうとする現代人のテクノロジーの結晶であるメカゴジラ。そして、ゴジラが人間にとっての必要悪なら、人間にも地球にとっても絶対悪である宇宙の破壊神ギドラ。(「ファンタスティック4」のギャラクタスを連想した人も多かったと思います。)
前作でメカ怪獣を期待して「裏切られた!」と思った人は多いと思いますが、今回の作品もまた、良い意味で裏切ってくれたと思います。私はその裏切りに対しては十分に納得出来るし、第一、正統派怪獣映画的なバトルは来年のハリウッド映画「ゴジラ キングオブモンスターズ」に期待すれば良いじゃないですか!
そんなアニゴジ作品にもう一本、外伝と言うかスピンオフ作品があるとすれば、という事で私が考えたのが画像の不定形アメーバ怪獣です。かつて人類が地球上に文明を築いて反映していた時代。産業の発展と並行しての「負の遺産」として「公害」がありました。アメーバ怪獣は人類が地球に垂れ流した有害な汚染廃棄物に、更に人間の醜い欲望や憎しみの心が合わさって生まれたものです。細胞組織全てが邪悪な意志と言うか本能によって支配され、ターミネーターのT‐1000の様に自在に姿形を変えるため、決まった姿はありません。赤い眼球を思わせる核が中枢でここさえ残れば奴は何度でも復活します。核は普段は一つですが、画像のそれは細胞分裂の途中なので二つです。奴もまたギドラと同様に、地球上で最も強いエネルギー波を発するゴジラに対して本能的に攻撃性を剥き出して来ます。