鉄腕アトムネタが続きます。
ニョーカ というのは1980年版「鉄腕アトム」の最終回「アトムの初恋」に登場した少女キャラです。外見は可憐で無垢な少女の姿、しかし、実は人間型核爆弾で、ニョーカ自身もその様な恐ろしい使命を知りつつも普通に生きたいと願う乙女心を持つ。やがてアトムとの出逢い。アトムの人工頭脳のメモリーの中に今まで感じたことのない「愛しさ 切なさ」が芽生え「恋心」へと繋がる。それは今まで妹として慈愛を込めて接していたウランに対するそれとはまたワンランク違った感情だった。
それはニョーカの可憐な姿や仕草のみならず、十万馬力と七つの威力を以てしても救ってあげられないという、そんな無念かつやりきれない思いが「恋心」に昇華したのでは?と思うと、今観ても心に迫るものを感じるエピソードです。
モノクロ版「鉄腕アトム」には、アトムが恋心を抱く話はありませんでした。しかし「ジェッターマルス」で、マルスが好意を抱いたアグネスという少女ロボットの悲劇を救えなかったという無念の思いが、やがて「恋心」として、トラウマにも似たものをマルスに残す、というエピソードが、80年版アトムに先駆けて制作されています。ストーリー的には異なりますが。
以前、キャラデザインをジェッターマルス風にアレンジした「アトムの弟 コバルト」を当ブログにアップロードした事があります。だったら、美理のキャラも使いたい、と考えて、スターシステムで、ニョーカのデザインを美理に似せてみました。以前アップロードした「コバルト」は、2003年版として考えましたが、1980年版でも、エイリアンと戦いで宇宙に消えていったアトラスの生まれ変わりとしてお茶の水博士が作り、コバルトと命名した という設定で登場させても良かったと思います。「鉄腕アトム」の世界にマルスと美理がさり気なく出たなら、ファンはきっとニンマリだったでしょうね。
因みに、女性ロボットの身長と設定年齢を比較すると
リビアン>美理>ニョーカ=アグネス>ウラン となるでしょう。また、注意して見ると判りますが、80年作品においては、妙齢の女性は唇の形状の表現が少女のそれと違ってたりもします。